3年生の授業「医用機器安全管理学実習」で新大阪にある日本光電株式会社へ、実習に行った様子を紹介させて頂きます。
日本光電株式会社は、医用電子機器の開発・製造・販売を行っている日本を代表する企業のひとつです。本学の特長でもある「企業実習」の実習先でもあります。
今回の実習は、心房細動などに対するアブレーション治療のシミュレーション、3Dマッピングシステムの操作体験、心内心電図の見方を実際に体験させて頂きました。
アブレーション治療とは、アブレーション治療用のカテーテルを使用し、不整脈の原因となる異常な電気信号の経路を高周波通電による焼灼や冷凍凝固するという治療法です。
擬似心臓モデルを使い、リアルに近い環境でカテーテル操作を体験しました。
実際の心臓は直視できないので、手の感覚とモニターを見ながらカテーテルを進めていく、空間認識力や繊細な操作が求められることの難しさを体感する実習となりました。


次に、3Dマッピングシステムの操作と解析を体験。これはアブレーション治療で非常に重要な工程で、心臓内の電気信号の流れを立体的に可視化する技術です。
心臓の中を流れる電気の流れを 、3次元(3D)の地図として表示することで、異常がある場所を正確に見つけることができます。
実際に操作をして学生達は、精密かつ正確な操作が求められる難しさと楽しさを体感しました。


最後に心内心電図の見方を体験しました。
心内心電図とは、心臓の内部から直接記録される電気信号のことです。
アブレーション治療では、異常な電気信号の発生源を正確に特定するために使われます。この情報をもとに、どこに異常があるのか、どこを治療すべきかを判断します。

今回の実習で、学生達は医療の最前線にある最先端医療技術と向き合うことができたのではないでしょうか。
実際の機器に触れ、心臓の電気を“見る・聴く・治す”体験は、今後の学びを次のステージへつなげてくれるはずです。
こうして企業と連携した授業を展開できるのも、企業実習を行っている滋慶医療科学大学だからこそ。
病院に就職をした場合にも役立つ知識を学ぶことができます。
